愛車のBMW X3(F25)20Dには
アイドリングストップ機能があり、マニュアルでOFFにすることが多くなりデフォルトOFFのコーデングを行いました。
この車は長距離用途で使用することが多く、
暖機中の市街地走行でもアイドリングストップするケースがありバッテリーの負荷を抑えるためです。
クリーンディーゼルですので、ガソリン車に比べて圧縮比が高くアイドリングストップから始動時のセルモーターの消費電力も多く振動も大きいです。
バッテリーはアイドリングストップ対応のAGMバッテリーで社外品でも3万円程度と高価です。
前回2018年に交換してから2年以上使用しています。
アイドリングストップ車のバッテリーは消費電力の大きいエンジン始動が頻繁に行われるため寿命が短くなる傾向にあり、2年毎で交換推奨するディーラーもあるようです。
アイドリングストップによる省エネ効果が高価なバッテリー交換の短期化で軽く吹き飛んでしまうことは想像に難くないですね。
注意事項
・オリジナルの状態に変更を加えるので、ディラーの保証が受けられなくなる可能性があります。
・また、誤配線などで車両に異常が発生する可能性も有りますので、あくまで自己責任です。
・当方、趣味の範囲で行っており、手順上の誤りもある可能性があり、サポートなども一切出来ませんのでご了承下さい。
BMW X3(F25)アイドリングストップ機能をデフォルトOFFのコーデング
準備
・コーデイング中にバッテリーが上がらないように充電器から電源供給します。
・エンジンルームから充電用コネクターを車外に設置してあるので、そこに充電ケーブルを接続しています。
接続
・運転席右下のOBD接続口の蓋を開けて、コーディング用ENETケーブルのコネクターを接続します。
・ケーブルの反対側をPCのENETソケットに接続し、車両のキーONにして電源を入れE-SYSを起動します。
動画では、一度接続テストした状態ですので車両電源とE-SYSは起動済です。
・E-SYSメニューバーの「Connect」アイコンをクリックします。暫らくすると「Open Connection」ウインドーが表示されます。
・「TargetSelector」の右端が「F025」の行を選択して、「Connect」ボタンを押下します。
・「Connection established」のメッセージがでれば、接続成功ですので、OKボタンを押下します。
車両情報読込み
・右上の「Vehicle Order」欄の「Read」ボタンを押下して、車両情報を読込みます。
・読込まれたら、「FA」フォルダを右クリックして「Active FA」を選択します。
・右上の「Vehicle Profile」欄に値が表示されればOKです。
・次に「Read SVT」ボタンを押下します。
・読込みが終了すると「SVT」欄に値が表示されます。
動画では省略していますが、読込んだ「FA」「SVT」はセーブしておきます。
コーディング
・ターゲットモジュールを探します。今回は「CAS」です。 ・まず、「CAS」モジュールの右端が「CAFD」の行を選択します。
・選択行を右クリックして「Read Coding Data」を選択します。
・確認画面の「SAVE」ボタンでデータを保存しておいた方が良いです。動画では省略しています。
・読込まれたら、「CAFD」を展開して表示された行を選択、右クリックして「Edit FDL」を選択します。
・「SoftToken PIN」の入力画面が出たらトークンコード(E-SYS導入時に入手)を入力します。
・FDLコードが読込まれると別ウインドウが立上ります。
・「Daten」→「3000 TC. 10」→「Funktionen」の「TC_MSA_DEFAULT_OFF」の
「Ausgelesen」の値を右クリックして「Edit」を選択すると選択可能な値が表示されます。
・オリジナルは「nicht_aktiv」になっていますので「aktiv」を選択します。
・続いて、ターゲットパラメータ「TC_MSA_MEMORY」を探して、展開します。
・「Ausgelesen」の値を右クリックして「Edit」を選択すると選択可能な値が表示されます。
・オリジナルは「nicht_activ」になっていますので「activ」を選択します。
・変更したFDLをSAVEして、コーデイング画面に戻ります。
・右下の「Code Fdl」ボタンをクリックします。ここで車両に変更したコードを書込みます。
・エンジン起動後、STARTボタン横のアイドリングストップOFFボタンが点灯していることを確認してコーデイング終了です。
※動画ではアイドリングストップをONにしてエンジン再起動後もONになっていましたので
デフォルトOFFよりメモリー機能が優先されるようです。
トヨタの一部新型車種でアイドリングストップ廃止の動きがあり、アイドリングストップによる燃費改善効果がどの程度なのか様々な見方が出てきました。
確かに信号待ちの数分間は燃料消費が無くなりますが、チョイ乗りで特に暖機中は始動時に燃料の混合比を高くして始動しやすいようにする制御が行われていると思われるためです。
また、冷間始動時の不完全燃焼時にPMやNOxなどの有害ガスの発生も高くなることもあるようであれば、環境負荷にも良くないという事になりますね。
年々厳しくなる排気ガス規制により燃費が改善することは消費者にとっても良いことですが、アイドリングストップ機能は見直されて行くかも知れませんね。